覚えがきふたたび:美しいものは永遠のよろこび
このあいだ『鈴つき帽子』の一部を引用してから、なんとなくキーツが読みたいなーと思っていたので、前々から目をつけていた本を読んでみました。
- 作者: ジョンキーツ,John Keats,西山清
- 出版社/メーカー: 鳳書房
- 発売日: 2003/08/01
- メディア: 単行本
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あのね、あれじゃないですよ、ダン・シモンズのシリーズ。関係ないですからね。あ、いや、あるけど、あたしあのシリーズは『ハイペリオン』しか読んだことない。期待して読んだ人ごめん。オリジナルの、キーツのやつ。タイトルは冒頭の一文です。
A thing of beauty is a joy for ever...
ではじまる物語で、へたくそな要約をすると、ええと、「羊飼いの青年エンディミオンが、夢の中で出会った月の女神に恋して、彼女を求めてさまようさまざまな冒険の末」・・・ええと冒険の末、インドですごい美少女に出会っちゃってうわあどうしよ、浮気かな、いや違うんだけどな、って悩んでいるうちに・・・なんか、その美少女が月の女神に変身して、ハッピーエンド、なんですよ。あたしの理解ではそうだった。
こういう、「夢の中の美女を求め続けると、彼女がなんと現実に現れて・・・」というような話って、ストーリーとしてはわりとありふれていて、最近では、『グラディーヴァ』も読んだんだけど、これはあんまりしっくりこなかった。
- 作者: ヴィルヘルムイェンゼン,ジークムントフロイト,Wilhelm Jensen,Sigmund Freud,種村季弘
- 出版社/メーカー: 作品社
- 発売日: 1996/08
- メディア: 単行本
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帯には「ブルトンを熱狂させ、ダリの生涯を決定し、そして終生フロイトが憑かれた幻想小説の深層」とかって書いてあるので、こういうこと言うとちょっと恥ずかしいんですけど、すげえつまんないんですよねこれ。なんていうのかな・・・オタ男の妄想?みたいな。
―いいかげん口語調も疲れてきたな。でもいまさら論文調もへんだし・・・いいや、ここでブレインストーミングして、そのうちまともなレポートにします。します、よ!
両方とも同じように「理想の美女を追い求めてる」という共通点があるんですけど、何が大きく違うかと言うと、『グラディーヴァ』のほうは「現実の美女」を見つけた後が、しょぼい。なんていうか、ほんとしょぼい。だって一緒にハネムーンとか行っちゃうんだよ?なんだよそれ。おまえの妄想はもういいんだよ!とか思います。言わないけどさー。しかもその「現実の美女(理想の美女そっくり)」が現れる筋書きとかもね、なんかあまりにも・・・こう・・・ご都合でねー。
話を戻すと、『エンディミオン』では、「理想の女神」を心に描きつつ、「現実の美女」に出会ってしまった主人公の苦悩のあれこれが書かれている。まだ精読してないのでうかつに書けないけれど、そこには、理想の美と現実の美(もっと極端に、美は省いてもいいけど)の、相補的な関係が描かれている・・・と、思うのです。うーん、ちゃんと読んだらちゃんと書きます。覚えがきだから、見なかったことにしてね。
おまけ:今日のお弁当
ゆかりごはん、肉じゃが、ブロッコリのマヨネーズ焼き。上にかかってるのはパプリカ!
写真でかいな!