おぼえがきー

臨床心理アセスメントハンドブック

臨床心理アセスメントハンドブック

心理査定の演習で描画法が当たってるんで、ちょっと勉強しなおそうかなーまあ学部時代にずいぶんやったけどね!みたいな軽い気持ちで読み始めたんだけれども、この本の内容の恐ろしさときたら・・・!ある意味背筋が凍った。

・・・日本では、心理的介入を目的としたアセスメント用具の開発が大幅に遅れている。例えば、アメリカでは、児童の行動的アセスメント分野で、児童用行動アセスメントシステム(Behavior Assessment System for Children: BASIC)、児童用行動チェックリスト(Child Behavior Checklist: CBCL)、・・・(中略)・・・という標準化された心理尺度が広く使われているが、日本にはこのような尺度がない。その結果、妥当性の劣る描画法が多用されている。
 YG, MPI, 16PF人格検査は古めかしい特性論に基づいているし、エゴグラム精神分析モデルに基づいていて診断力がない。ほとんどの描画法は、標準化されていないし、各手法のアセスメント目的も定かではない。当然の事だが、基準関連妥当性の証拠はほとんどない。行動や正確などの予測力は貧弱である。アセスメント用具の開発を怠ってきた結果である。こういう現状認識すらない専門家が多い。

いままさに!演習でやっているあれやこれやがこきおろされている、この恐怖。こええー。ある意味、専門的ブラックジョークみたいな。怖いもの見たさに、amazonで注文しちゃったよ。・・・なんか軽い調子で申し訳ないんですけれど。内田クレペリン検査*1なんか、例の福知山線での鉄道事故の折には、運転手の適性検査として使ってたっていうんで、正直いってブラックジョークの域を超えている。わたしたちには、その責任がある。心理家の人々、理系じゃないからって、信頼性・妥当性を考慮しない言い訳にはなりませんよね。おたがい、しっかり勉強しましょう。ね。


専門外の人は意味不明ですよね。不親切ですよね。わかってるんだこれでも。でもほかに書く話題もないしさー。ゴールデンウィーク中に実家に帰ったら、きっと妹が面白い話をしてくれると、わたしは信じています。ね?

*1:未確認。各種職業における適性検査でもっとも広範に使われている。